愛着アプローチ 医学モデルを超える新しい回復法 [ 岡田 尊司 ] 価格:1,870円 |
参考になった度:★★★
『愛着障害の克服 「愛着アプローチ」で、人は変われる 』が興味深かったので、同じ著者の本をもう一冊読んでみた。こちらの方が具体的な実践方法が書かれていて参考になった。1回読んですぐ実践できるような類のものではないけれど、息子への対応で取り入れていきたい。
本は大抵、図書館で借りて手元に置いて繰り返し読みたいものだけ購入するのですが、この本は購入する本ですね。
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第一段階
攻撃や無視をやめ、本人にとって負担になる発言や助言、質問もしないようにする。食事を知らせるとか、あいさつの言葉をかけたり、気楽に話せる話題を選んで短く話したりする。
第二段階
さりげない会話や気楽に一緒にいられるということを大切にしつつ、共感的で肯定的な反応をさらに増やしていく。こちらが話すのではなく、本人から話してもらい、それにじっくり耳を傾ける。
第三段階
自分が困っていることや苦しく思っていることを少しづつ話すようになる。つい反論したくなったり、否定したくなったり、考えを正したくなったりするのだが、そんなふうに考えて苦しんでいるのだと、ありのままに受け止め、本人の立場でできるだけ共感する。
第四段階
安全基地となる存在によって支えられ、共感され、確かな安心と信頼を手に入れたとき、人は自らを振り返り、その非や今まで避けてきた現実の課題にも向き合いはじめる。
第五段階
自分を変える行動を起こしはじめる。回復過程で生じる変化や行動とは、こちらの期待とは少々違う形で始まることも多い。どんな変化であれ、その子、その人が、自らの意思で主体的に起こそうとする変化をこそ大事にすべき
第六段階
小さな成功体験とともに自己肯定感の回復が始まる。先を急ぐことなく、本人にペースに合わせて、寄り添い進んで行くことが大事
第七段階
振り返る力や相手の立場から考える力を高めることによって、自分の身に起きたことを、自分の視点を離れて眺められるようになる。
第八段階
振り返る作業を積み重ね、自分を客観的に見ることができるようになると、これまでこだわってきた思いや傷ついた思いに対して吞み込まれることなく、超越した境地に至れるようになる。